化学情報の歴史
19TH CENTURY
1800 - 1825
1825 - 1850
1850 - 1875
1875 - 1900
1813
- Jöns Jakob Berzelius が各元素を表すのに、その最初の文字を使うシステムを提唱した.
化合物についてはこれらの文字と共に重量比を示す上付き数字をつけることになっていた.
この方法が後に結合の際の元素比を表す方法につながった.
1814
- Thomas Thomson が Annals of Philosophy の中で化学文献の年間総説を書いた.
このやり方は後に Berzelius も引き継いだ.
1817
1820
- Pharmacopoeia of the United States が発行され、医薬の英名とラテン名を確立した.
TOP OF PAGE
1830
- ドイツで最初の化学の抄録誌 Pharmaceutisches Centralblatt が創刊された.
後に 1850 年には Chemisches-Pharmaceutisches Centralblatt となり
1856 年には Chemisches Zentralblatt となった. 1897 にはドイツ化学会
(Deutsche Chemische Gesellschaft) の発行となった.
1832
- Justus Liebig が Annalen der Pharmacie を引き取り、のちに
Justus Liebigs Annalen der Chemie と改名した. これは現在 European
Journal of Organic Chemistry となっている.
1841
- The Chemical Society of London が設立された.
1847
- Quarterly Journal of the Chemical Society of London (後に Journal
of the Chemical Society) が創刊された. 1871 には化学文献の抄録を含めるようになった.
1848
- The American Association for the Advancement of Science
(AAAS) が設立された. これには化学のセクションも設けられていた.
TOP OF PAGE
1857
- パリ化学会 (Société Chimique de Paris) が設立された.
Bulletin と Répertoire de chimie pure および Répertoire
de chimie appliquée を出版した. 最後のものには抄録が含まれた.
1858
- 一般化学の教科書のなかで Stanislao Cannizzaro は Amedeo
Avagadro が 1811 年に提唱したものの, その後忘れられていた仮説を基にして,
原子量の求め方を明らかにした.
- Friedrich August Kekule と Archibald Scott Couper が炭素原子はお互いに結合して鎖を作ることができることを確認した.
- Archibald Scott Couper は有機化合物の共有結合を 表すために直線を使うことを提唱した.
これは現在でも構造式に使われている.
1859
- 最初の週刊化学刊行物 Chemical News and Journal of
Physical Science (Chemical Gazette も含まれていた) が英国で発刊された.
これは 1932 年まで発行された.
1860
- Karlsruhe Technische Hochschule において化学における系統的、かつ論理的な命名法を討議する会議が開催された.
結論は出なかったが Stanislao Cannizzaro の提案 (1858) が多くの参加者に受け入れられ、同時に彼の原子量の計算方式も受け入れられることとなった.
1865
- Friedrich August Kekule や Josef Loschmidt などがベンゼンの環構造を見出した.
1867
- The Deutsche Chemische Gesellschaft が設立され, 機関誌
Berichte を発刊した..
- The Royal Society が London で Catalogue of Papers
を発刊した.
1868
- ロシアで Rossiskoe Khimicheskoe Obschestvo (現在の
Russko Khimichesko Obschestvo) が設立された. 翌年から雑誌を発刊した.
1869
- Dmitri Ivanovich Mendeleev が原子量と化学・物理物性の類似および原子価により整理された周期表を発表した.
1870
- Julius Lothar Meyer が 1864 年から考えていた Dmitri
Ivanovich Mendeleev のものと類似の周期表を発表した.
1871
- Societa Chimia Italiana is established in Italy. Begins
publication of a journal the same year.
1873
- Jacobus Henricus van't Hoff と Joseph Achille LeBel
が炭素の周りの 4 つの同一でない置換基を配置する方法に 2 種類あることに気付いた.
これにより立体有機化学への道を開いた. 同時にこうした構造をどう表現するかの問題が生じた。これは後のコンピュータでの表現方法の問題にもつながっている.
TOP OF PAGE
1876
- American Chemical Society (ACS) が New York City で設立された.
最初の会議録は翌年発行された.
1878
- 東京で「化学会」が設立され、2 年後には日本語の雑誌を発刊した.1921
年には「日本化学会」となった.
1879
- 米国化学会が Journal of the American Chemical Society を創刊し、外国雑誌の抄録も含めた.
- Index Medicus が米国陸軍の Library of
the Surgeon General の図書館員 John Shaw Billings によって創刊された..
1881
1882
- AAAS Committee on Indexing Chemical Literature が設立された.
- London の Chemical Society が系統的かつ一意的な命名法のため
Nomenclature and Notation を発行した.
1884
- Beilsteins Handbuch der Organischen Chemie の分子式索引である
Lexicon der Kohlenstoffverbindungen, が Victor von Richter によって発行された.
- JJournal of the Association of Engineering
Societies が工学分野の約 100 誌の文献の抄録 "Index Notes"
を開始した. これは 1896 年に Engineering Index となった.
- ACS が Committee on Nomenclature and Notation を設立した.
1889
- Merck Index の第 1 版が発行された. これは当初は Merck &
Co. が発売する化学品と医薬品のリストであった.
1892
- Geneva での会議により発展しつつある化合物命名法の基準が設定された.
この基準は更に展開されて 1919 年に設立された International
Union of Pure and Applied Chemistry (IUPAC) につながっていった.
1893
- AAAS Committee on Indexing Chemical Literature が化学文献の国際的索引事業の計画を発表.
1895
- 米国での初めての抄録の試み Review of American Chemical Research
(マサチューセッツ工科大学の Technology Quarterly の補遺) が Arthur
A. Noyes によって開始された. 1897 にはこれは Journal of the American
Chemical Society の一部となった.
- Alfred Werner が配位化合物について中心金属原子とそれに配位するグループに注目した系統的命名法を提唱した.
TOP OF PAGE
HOME