Hewlett-Packard
2647
化学構造検索サービス CAS ONLINE が 1980 年末に公開されたが、この時の構造検索のための指定端末機であった。フロッピーディスク型の
2647F とテープカートリッジ型の 2647A があった。これは BASIC のプログラムを読み込む方法の違いである。テープ型だとまずテープをカタカタ読み込むのを
5-6 分待たなくてはならない。フロッピーディスクはわずか 2DD 256K であったが、実に便利だと思ったものである。
この端末機の特徴は、グラフィックス・タブレットとスタイラス (鉄筆) を画面のポインタとして使って
(当時はまだマウスというものがなかった!) 化学構造の作図ができたことである。やり方としては
- まず BASIC のプログラムを読み込む。
- CAS ONLINE に接続し、STRUCTURE コマンドを入力する。
- 端末機のファンクションキーで構造作図モードにする。
- 画面右にメニューが出るので、これを使って構造を作図する。カーソル移動には矢印キーか上記のスタイラスを使う。
- 作図が完了したら END を入力すると、作図画面は終了する。。
プリンタまでいれると総額 450 万円もした。
- 画面: 720 x 360 ドット
- グラフィック・イメージ・メモリおよびランダム・アクセス英数字メモリ
12K
- BASIC インタプリタ (64K プログラム・ワークスペース)
- プリンタ (オプション): YHP2631G (Tektronix 4612 感熱プリンタも使えた)
- グラフィックス・タブレット (オプション): YHP9111A